入院していたおじいさんが施設へ帰ってきました。
病院で、1か月近く点滴だけ、お口から食べていないという。
もう食べさせてはいけません、食べられませんと、医者に言われて帰ってきた。

入院できる病院を探して点滴を最期までさし続けるのか、
おじいさんの残された時間をどの様に過ごすのか、
家族は本当にすごく、すごく悩まれました。

また、元気になってほしい、元気になれる方法は本当にないのかな?
これまでも、入退院をしながら元気になってきた人だから、
今度もまた…一筋の希望を探しました。

そして、家族は決断されました。
もう、おじいさんに痛い思い、無理はさせたくない。

 

お年寄りの命のおわりを経験するようになって、
はじめは、とてもとても苦しくて、辛くて、悲しく寂しさばかり感じていました。

その都度、家族から感謝の言葉をいただきながら、
お年寄りのありのままの姿をみせていただきながら、
少しずつ気持ちに変化がありました。

本当に命がおわっていくときを、人は避けられないのです。

お年寄りの命のおわりをしるたび、寂しさは変わらないけれど、
思い出が増えていきました。

言い訳することもなく、何も出来なくなったり、
してあげられなくなるときがくることを思い知らされてきました。

それは、悲しいことではなくて、そういうものなのでした。

わたしたち命のある者は、自分で出来るうちは、
どんなことでもいいから自分でするべきでしょう。
人に何かをしてあげられるのなら、進んでそれをしよう。

今日一日を、次の瞬間を、何を選んで行動するのか、すべてが未来に繋がっています。
ひとつひとつの行動が、とても大切であることに気がつかされる毎日です。